
2026年09月09日
その一言、子どもは意外と覚えています。
「あなたは算数が苦手だからね」
「いつも最後までちゃんとできないよね」
「お姉ちゃんはできたのに……」
大人にとっては、何気ない一言。
でも、子どもは案外こういう言葉をよく覚えています。
そして困ったことに、
言われた言葉が、そのまま自分自身への評価になってしまうことがあります。
「私は算数が苦手」
「私はどうせ続かない」
「お姉ちゃんのほうができる」
そう思い込んでしまうと、問題を解く前から「どうせ無理」と諦めてしまう。
これは、非常にもったいないことです。
もちろん、だからといって何でも褒めればいい、という話ではありません。
間違えたら直す。
宿題をやらなかったら、その理由を一緒に考える。
やるべきことをやらなければ、きちんと注意する。
甘やかすことと、子どもの可能性を信じることは別です。
私たちが大切にしているのは、
「あなたはダメ」
ではなく、
「今回はここができなかった。じゃあ、どうすれば次はできる?」
という伝え方。
人そのものを評価するのではなく、
行動や方法を一緒に見直す。
これは、ご家庭でもぜひ意識していただきたいポイントです。
そして実は、これは子どもだけの話ではありません。
私たち講師も、日々子どもたちに言葉をかけながら、
「今の言い方でちゃんと伝わったかな?」
「この子にとって必要な言葉だったかな?」
と振り返ることがあります。
教育は、正しいことを言えば成立するものではありません。
「何を言うか」だけでなく、「どう言うか」も大切です。
新学期が始まって約1週間。
少しずつ疲れが出てきたり、思うようにエンジンがかからなかったりする時期でもあります。
そんなときこそ、
「なんでできないの?」
ではなく、
「最近ちょっと疲れてる?」
「どこが一番大変?」
と、一度立ち止まってみる。
たった一言で、子どもの表情が変わることがあります。
そして、その逆もまた然り。
大人が思っている以上に、子どもは大人の言葉を見ています。
だからこそ、私たち大人も少しだけ慎重に。
……とはいえ、毎日完璧な声かけなんて無理です。
言いすぎてしまう日もあるかと思います。
親も子も人間ですから。
大切なのは、言ってしまったあとに
「さっきは言いすぎたね」
と修正できること。
子どもに完璧を求める前に、
大人も一緒に成長していけばいい。
そんなふうに、子どもたちと向き合っていきたいと思っています。

